2014年8月30日土曜日

MOOCを利用し始めて1年が経過した

早いもので私がMOOCを利用し始めてから1年が経過した。

利用し始めた当初はちゃんと続けられるか不安だったが、1年経ったいまでも無事に続けられている。
というよりむしろ、私の勉強の中核を担っていると言っても過言ではない。

以前、利用し始めて間もない、MOOCすげぇとハイテンションな時期にMOOCの感想を書いたが、さすがに1年利用してきてそんな熱も冷めたので、もう少し冷静な感想を改めて書いてみる。
(私は自然科学、特に数学・物理の授業ばかり取っているのでかなり偏った感想である。また日本の理系大学生ということも忘れないで欲しい。)

2014年8月22日金曜日

TeXLive for Android インストールマニュアル

一体どういった層に需要があるのかわかりませんが、どうやらAndroidでTeXをやろうとする人はそれなりにいるらしい。
最近ではGoogle Translateを使ってまで、我がブログを読もうとしたドイツ人もいたらしく、素人のお遊びが随分とワールドワイドに!
また、結構な人がyahoo検索で我がブログに訪れるのですが、
yahoo検索利用者 ⇒ Windows ユーザー (私の中では)
だと思うので、私のLinux前提の記事はさぞ期待はずれであったことでしょう。

そんなこんなで、需要があるなら、もう少し丁寧に書いてみるかなと思ったしだいです。

とりあえず目標はTeX WikiのTeX入門の例くらいなら処理できるくらいの最低限の環境を整えることとします。
サンプルはこちら。(TeX Wikiに載っていたものほとんどそのまんまです。)
もっと複雑なことをしたい人は適宜パッケージ等の追加を行ってください。

私が2年前にTeXを使い始めた時はPATHやらシンボリックリンクなんて全く理解してもいない状態から始めたので、そんな人でもとりあえずインストールは完了するくらいには丁寧に書いたつもりです。

2014年3月19日水曜日

英語で学ぶ物理学


主に大学の学部1〜3年生が学ぶ基礎レベルの物理と数学を英語で勉強したときに使った教材を紹介します。
ページ最下部にアンケートがあります。よろしければご協力お願いします。

2015/07/30 追記
ページが長くなりすぎたのでGoogle サイト版を作りました。
各教科ごとに分けたので多少見やすくなっている思います。
英語で学ぶ物理学 Google サイト版

  • 役に立つかもしれない対象(私のような人)
  1. 高校物理を未履修、または、早々に挫折した人
  2. 大学に入学して高校物理を履修しなかったことを酷く後悔した化学科の学生
  3. 学位には興味ないが物理を勉強してみたい人
  4. 和書をいくら読んでも理解できなかった人
  5. 以下の動画を見て不思議に思った人


  • なぜ英語で学ぶのか?
  1. 小学生〜大学生レベルまで無料で勉強できる環境が整っている
  2. 洋書だと安くて質の高い本が多い(Dover Publicationsの本など)
  3. 洋書だと計算の途中式も丁寧に書かれていることが多い
  4. 訳書は訳がひどいことが多いので、原書を読んだほうが楽
  5. 訳書は原書にはある内容を省いたり、章の順番を勝手に入れ替えたりと、改悪されている場合が多々ある。
  6. 専攻分野による言い回しの違いが少ない(例:電場、電界など)
  7. 昔の人が作った訳語って変じゃね?(例: topological space, phase space どちらも日本語に訳すと位相空間)
  8. 教材の選択肢が多い(無料・有料問わず)
  9. 大学の図書館に目当ての本が蔵書にありさえすれば、他に利用者がいないため在学期間中ずっと貸りていられる
  10. 大学の図書館に購入希望として洋書を申請すると通りやすい(気がする)。
以下私が良さそうだと思ったものを挙げています。コメントの付いているものは実際に使ったもの、その他のものは世間で評判のいいもの。
Prerequisitesは私の独断と偏見によって決めた、各教材を進めていくために必要な知識の目安です。中には同時受講可能なものもありますが、細かいことを気にしてはいけません。
基本的にMIT(Massachusetts Institute of Technology)の講義を基準にしています。

PDF IndexはIndexがついていないPDFにIndexをつけるためのtxtファイルです。
Indexの付け方に関しては" PDFにIndexをつける "をご覧ください。

MOOCと書かれているところより下で紹介している講義はMOOCの中でも期間限定で開講されていたものです。人気のある講義の場合、何度も開講しているかもしれませんが、基本的には1回きりしか開講されていません。
MOOCでもself-pacedの講義はこの中に含めていません。


良いと思った教材・講義を挙げていますが、私にとって良い物が他の人にも良いとは限りません。一口に腹痛と言っても食べ過ぎかもしれないし、盲腸かもしれない。治療法が個人個人で違うように、
それぞれの人に適した教材・勉強法で学ぶことが重要
です。

大学に通わずに独学で物理を勉強しようとする場合、教材費の目安として最低5万円、できれば10万円くらい掛けられると学部レベルのことは網羅できると思います。

Contents

目当ての項目をクリックしてもらえれば該当箇所まで飛びます。(スマホからだとワンテンポ遅れます)
勉強の仕方など
学ぶ順序

Computer Science
Chemistry
Biology
英語での講義について
洋書を購入する際の注意点(Google サイト版へ飛びます)
洋書の読み方(Google サイト版へ飛びます)
洋書初心者におすすめ
高校物理レベルの洋書
化学科の学部生が最低限理解すべき物理と数学
その他



勉強の仕方など

九州大学: 原田 恒司, 物理学の勉強法に関するヒント
筑波大学: 門脇・柏木研究室, 学生の皆さんへ
Masahito Yamazaki, a physicist: Book Guide: Index
大学の物理教育: 物理学は積み上げ型の学問ではない?
大学の物理教育はバックナンバーが無料で読めるので、暇なときにでも読むと良いでしょう。大学の先生の考えていることや、他の大学でどんな風に教えているのかなどがわかるのでおもしろいです。
前はCiNiiから無料でバックナンバーが読めたのですが、現在(2017/8/7)では読めなくなってしまいました。

Teaching Physics With the Physics Suite (PDF)

学ぶ順序

学ぶ順番に関しては大学のカリキュラム・シラバスを参考にすると良いでしょう。
Department of Physics
北海道大学
名古屋大学
神戸大学
広島大学
東京理科大学
MIT
University of Notre Dame
University of Oxford
University of California Irvine

Department of Mathematics
北海道大学,  数学科目ガイド(PDF)シラバス検索成績分布WEB公開システム
神戸大学
広島大学数学副専攻プログラム
MIT
University of Oxford
Princeton University

Department of Chemistry
神戸大学
広島大学数学副専攻プログラム
北里大学
MIT
University of Oxford

Department of Computer Science
MIT
University of Oxford

各分野20〜30単位取るとMinor(副専攻)として認められるようです。
日本の大学生だと2年次までに100単位くらい取って、3年次は講義スカスカだと思うので、卒業単位+30単位くらい余裕で取れるのではないですかね(教職取っている人以外)。
卒業単位ぎりぎりで卒業しようと、多く単位を取って卒業しようと授業料は変わりませんから、出来るだけ多く講義を取ったほうが得だなと最近思います。
また私の個人的な意見ですが、色々な分野に手を出せるのは学部生が最後の時だと思うので、勉強できるときに勉強しておいたほうが良いと思います。

  • Physics

物理学全般

Prerequisites: None
Freshman向けの教科書。とてもわかりやすい。日本の高校数学(数学3まで)をやっている人なら、高校物理をやったことがない人でも理解できると思います。
図・写真が豊富なので数式がどういった現象を表しているのかというのがイメージしやすいです。
また工学分野での応用例なども載っているので、物理の理論が現実でどのように役に立っているのかがよくわかります。
私はcoursera、edxの講義でわからないことがあったらとりあえずこの本を読んでいます。
これ1冊でとりあえず物理の基礎は身につきます。下手に分野別に何冊も買うよりこれ1冊のほうがいいと思います。
Modern Physicsが入っているバージョンの場合、総ページ数が1500ページを超えるので読むだけでも1年半くらいは掛かるのでは?
難点は値段が高く、かつ、分厚いので重いことです。大学の図書館にある場合是非一読を勧めます。


The Feynman Lectures on Physics, boxed set: The New Millennium Edition
Richard P. Feynman Robert B. Leighton Matthew Sands
Basic Books

物理学徒御用達(?)のファインマン物理学。現在は全3巻すべてネットで公開されています。
ただ教科書としては適しません。
他の本で、ある程度(最低限Freshmanレベル)学んでから読むと、「なるほど。そういった見方もあるのか。」と思わせてくれる本であって、全くの初心者が手を出してもこの本の有り難みはわかりません、というかそもそも読み進められません。
その昔、ネットのレビューで「初学者でも読みやすい」と書かれているのを真に受けて読みましたけど(その頃は訳書だったけど)、全然理解できませんでした。ここでいう初学者とは、高校で物理をきちんと学んできた大学1年生のことであって、「垂直抗力と重力は大きさ一緒で向き逆なのになんで作用反作用の組じゃないんだよ」と思っていた私のような人は含まれていなかったようです。
物理や数学は、ずば抜けて出来る人が多いからレビューを参考にするときは注意!
前提としている知識のレベル高すぎます。


その他ではFundamentals of Physicsがアメリカの大学ではよく使われているらしいです。SerwayのPhysics...同様図が豊富なのでわかりやすそうです。日本の大学でも、この本の邦訳版を教科書として使っているところを度々見ます。
個人的にはYale UniversityのProf. R. ShankarのFundamentals of Physics: Mechanics, Relativity, and Thermodynamics (The Open Yale Courses Series) が気になっている。値段も手頃だし、Yale UniversityのOCWと一緒に使えば(元々そのための教科書だけど)学習効果が高そう。

David Tong: Lectures on Theoretical Physics

Leonard Susskind: The Theoretical Minimum
Theoretical Minimumシリーズは正規学生向けの講義ではなく物理を学びたいと思っている一般大衆向けの講義です。正規の講義と比べるとだいぶレベルが下がるので、これから学ぼうとする分野の概観を把握するために使用するのが良いと思います。


Classical Mechanics (Newtonian mechanics)

MIT OCW Scholar 8.01sc Physics I: Classical Mechanics
Lecture Video
Prerequisites: MIT 18.01
大学の物理なので微積分を使いますが、高校物理未履修でも問題ありません。高校物理のような微積を使わない物理をalgebra-based、微積を使う物理をcalculus-basedといいますが、algebra-basedで物理を学習するメリットはないと思います。

Prof. Walter Lewinの講義は受講しても難しい問題が解けるようにはなりません。講義中に取り挙げる問題は基礎的な内容ばかりで応用は少ないです。(Homeworkもしっかりやればそれなりに応用力もつきます)
この講義で養われるのは物理学を学んで行く上で必要となる直観力であると思います。

無料で配布されているCourse Notesは教科書として十分使用に耐えます。むしろ、並の教科書より出来がいいと思います。全部で600ページ近くあるので和書しか読んだことがない人にはかなりボリュームがあると思うかもしれませんが、洋書はこれくらいが普通です。
でも厚いからといって読むのに時間がかかるかというとそうでもありません。洋書が厚いのは途中式が省かれずにちゃんと書かれていたり、図が豊富だったり、懇切丁寧な解説が入るから厚いのです。そのため、300ページの和書より、洋書の600ページのほうが早く読み終わるのではと私は思います。
私はこのCourse Notesがかなり気に入ったので全部印刷しました。600ページもあるのでインク代も馬鹿にならないのですが、それだけの価値はあると思います。

MOOCでなく、かつ、Walter Lewinの講義でない力学の講義となるとこの辺の講義が選択肢になりますかね。ただ、しっかり見てないのでalgebra-basedなのかcalculus-basedなのかよくわかりません。
シラバスを見る限り、edX: MITx 8.MReVx: Mechanics ReViewレベルだと思います。


MOOC
Prerequisites: MIT 18.01
MITの講義スピードが早すぎると感じたらこちらがいいでしょう。
ただし、学べる範囲がMITより少ないです。教科書は無料で配布されます。

Prerequisites: MIT 8.01, 18.01
コース名からわかる通り力学の復習の講義。MIT 8.01レベル。
力学が終わり、電磁気学や熱力学を学んでいって、力学の内容をちょっと忘れてきたかなぁくらいのタイミングで受講するのが良いかと。


Analytical Mechanics

単位は取れるけど何をやっていたのかよくわからなかったとなる解析力学。物理のセンスがある人はその理論体系に感動するが、私のような劣等生は「何が分からないのかすら分からない」となる科目。
大学初年次に勉強した数学をいかに自分で考え、理解したかが試される科目でもあります。「xで偏微分するときはy,zを定数として扱えばいいんでしょ」くらいの認識だと、私のように「そもそも偏微分とは何だったのか?」と物理以前に数学で躓くかもしれません。何が独立変数なのか、そもそも独立変数とはどういった変数のことなのか、というのを意識していないときっと私と同じ道を歩みます。

Stanford University: Classical Mechanics
The Theoretical Minimumのうちの一つ。
Prerequisites: MIT 8.01, 18.01, 18.02
解析力学は抽象的で何をやっているのかわからなくなりやすい(少なからず私はなった)ので、この講義で大雑把に把握しましょう。

The Theoretical Minimum: What You Need to Know to Start Doing Physics
Leonard Susskind George Hrabovsky
Basic Books
売り上げランキング: 46,276
上の講義を本にしたのがこちらです。Classical Mechanics: The Theoretical Minimumというのもありますが、内容は同じようです。出版社が違うだけ?

NPTEL: Topics in Nonlinear Dynamics, Syllabus

NTNU: TFY4345: Classical Mechanics , SyllabusProf. Jacob Linder
可もなく不可もなくといった講義。淡々としていて結構退屈です。

The Variational Principles of Mechanics (Dover Books on Physics)
Cornelius Lanczos
Dover Publications
売り上げランキング: 17,809
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
値段以上の価値があると思う本の一つです。これから解析力学を学ぼうと思っている人には是非読んで欲しいです。読んでいるとLanczosは実に優れた教育者だったのだなとひしひしと感じます。
邦訳の「解析力学と変分原理」は絶版のため数万円単位で取引されているようです。Dover版を2231円で買った私としては信じられません。専門書なので英語が難解なわけでもないんですけどね。こんなにいい本を英語だから読まないなんて相当損をしていると思います。邦訳は誤植多いようですし、ぜひ英語で読みましょう。

内容ですが、Chapter 1, 2は解析力学で必要となる数学の説明です。私くらいの頭の悪さになると、まず解析力学で使われる数学についていけないので数学の説明があるのは嬉しい限りです。恥ずかしながらこの部分を読んで初めてLagrange multiplier methodのありがたみがわかりました。
続くChapter 3(p.74)から解析力学らしいVirtual Workが始まります。
並の本だったら10〜20ページくらいまでには出てくるであろうLagrangian functionは112ページ目にしてようやっと出ててきます。
このような構成からもわかる通り、定期試験対策のために読むような本ではないです。
ですが私としては解析力学の教科書1冊目としてはこれを強く勧めたいです。この本以上に丁寧に書かれた解析力学の教科書を私は知りません。重要な項目には何がどう重要なのか、数学的な変換をする場合、それをすることでどういった恩恵があるのかということもしっかり書かれています。
ただ欠点として演習問題がほとんどないので他で補完する必要があります。

Classical Mechanics
Classical Mechanics
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Herbert Goldstein Charles P. Poole John L. Safko
Pearson
売り上げランキング: 33,062

errata
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
2014年8月に池袋のジュンク堂で買った時は5784円でした。(ISBN-10: 0321188977)
※洋書は大抵はAmazonで買ったほうが安いですが、たまにリアル店舗の方が安い時もあります。
MIT 8.09では
Ch 6: Oscillations
Ch 7: The Classical Mechanics of the Special Theory of Relativity
Ch 11: Classical Chaos
Ch 12: Canonical Perturbation Theory
を教えていないようです。
一方NTNU TFY4345では頭からCh 9: Canonical Transformationsの途中までやるようです。

個人的にはGoldsteinよりもLanczosの方が読みやすいと思います。とはいえ、演習問題がほとんどないLanczosとは対象的に演習問題が豊富なのでもっておいて損は無いと思いますけど。海外の大学での解析力学の定番教科書の一つですし。

この本を読む前に f: A --> Bといった書き方に慣れて、domain, codomainが何なのか常に考える癖をつけておいた方が良いです。でないと早い段階で挫折します。(汎関数と合成関数の違いがわからないとか)

Structure and Interpretation of Classical Mechanics (free textbook)


Electromagnetism

例年、再履修者を量産するという電磁気学。現在では著名な先生も、学生時代は電磁気学を落としたという人がちらほらいることからもわかるようにとても難しい科目です。私は幸いリアルで受講する機会はなかったので単位は落としませんでしたが、電磁気学を勉強し始めてから'わかった'、'納得した'と思えるまで4,5ヶ月掛かったので、もし電磁気学の講義を大学で受けていたら例に漏れず単位を落としていたことでしょう。

ただ、電磁気学に難しさを感じるのは数学の知識がしっかりしていないからだと思います。Divergence thm, Stokes' thmさえ理解できれば電磁気学ときっと仲良くできるでしょう。

Prerequisites: MIT 8.01, 18.01, 18.02
これまたProf. Walter Lewinの講義。やはり面白い。講義中なのに自然と拍手が起こる。
そんなことやってのけるのがProf. Walter Lewinである。
電磁気を全く学んだことがない人はここから始めましょう。
教科書は無料で配布されます。ただchapter 9, 10は誤植が多いです。
PrerequisitesがPhysics Iだけとなっていますが、先にMIT 18.02終わらせておいたほうがさくさく進めると思います。

NPTEL: Introduction to Electromagnetism
Yale University: PHYS 201: FUNDAMENTALS OF PHYSICS II
MOOCでなく、かつ、Walter Lewinの講義でない電磁気の講義となるとこの辺の講義が選択肢になりますかね。

NPTEL: Introduction to Electromagnetism (Video)

NPTEL: Electromagnetic Theory, youtube
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
おそらくMIT 8.07レベル。
インド人の先生なので英語の訛がすごいですが、講義はわかりやすいです。
とくに教科書の指定はありませんが、REFERENCESに載っているもののうち1冊くらいは手元にあったほうが便利だと思います。といっても私はGriffithsの本しか見たことありませんけど。

NTNU: TFY 4240: Electromagnetic TheorySyllabusSyllabus2
4240の一つ前が4155
プレイリストの順番が明らかにおかしいです。
おそらくMIT 8.07レベル。

Introduction to Electrodynamics
David J. Griffiths
Addison Wesley
売り上げランキング: 40,284
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
電磁気の入門書として有名なグリフィスの教科書。とはいえFreshman向けではないです。Prefaceには"designed for an undergraduate course at the  junior or senior level"とあります。使われている数学のレベルからしても、まともに読み進められるのは早くても大学2年の後期くらいじゃないですかね。
頭が良い人は初めからこの本でもいけるのかもしれませんが、普通の人にはそれは荷が重いと思います。MIT 8.02 Course Notesくらいから始めて、2冊目としてこの本を使うといいと思います。
多くの大学の電磁気学の講義でTextbookとして使用されているので、金銭的に許せるようであれば購入して損はないです。OCW等を利用して電磁気学を勉強するときにあると便利です。
ただ、演習問題に略解すらついていないので、自分の理解が正しいのか正しくないのか判断がつかないという欠点があります。そのため、演習問題を解きたい場合、どこかの大学の答え付きのAssignmentsを探してきて、その問題を解くほうがよいかもしれません。
※表紙が雷のバージョンのInternational Editionを買ってしまった人で目次がスカスカ過ぎて勉強しづらいという方は、私の作成したもので良ければご自由にお使いください。
Table of contents

Principles of Electrodynamics (Dover Books on Physics)
Melvin Schwartz Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 37,906
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
cgs unitで書かれた本

Classical Electricity and Magnetism: Second Edition (Dover Books on Physics)
Wolfgang K. H. Panofsky Melba Phillips Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 45,065
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
SI unitで書かれた本

A Student's Guide to Maxwell's Equations
Daniel Fleisch
Cambridge University Press
売り上げランキング: 31,303
Website

MOOC
edX: RiceX: Electricity & Magnetism, Part 1
edX: RiceX: Electricity & Magnetism, Part 2
Prerequisites: MIT 8.01, 18.01, 18.02
悪くはないのですが、Walter Lewinの講義と比べてしまうと。。。
またこの講義は適当な教科書を用意しないと勉強しづらいです。Rice UniversityではSerwayの本を使っているということで、そこから問題も出ていたけど、Serwayの本は気軽に手を出せるような値段じゃないですし。。。
非物理学科の人が電磁気を勉強する場合、この講義くらいの軽さがちょうどよいかもしれません。


Oscillations and Waves

大学で学ぶ物理学のなかでも存在感の薄い振動・波動論。「連成振動?力学でよくね?」、「波動方程式、干渉?電磁気学でよくね?」と軽視されがちな科目ですが、学んでみるとなかなか奥深い科目です。ましてやBerkeley Physics Courseでもこの科目だけで1冊成り立つのですから、軽視なんかしていい科目であるはずがありません。
量子力学や統計力学と比べると華やかさに欠けますが、これらの科目を影で支える名脇役、寿司で言えば"わさび"のようなポジションにある科目だと思います。
なくてもなんだかんだで後々やっていけますが、でもやっぱりないとダメなのです。それが"わさび"というものでしょ。

Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03
8.01sc, 8.02scと違い、教科書が配布されない(講義の要約は配布されます)ので8.01sc, 8.02scと比べると勉強しづらいです。そのため、8.03の講義で教科書として使われていたVibrations and Wavesは手元にあったほうが良いです。

Vibrations and Waves (M.I.T. Introductory Physics)
A. P. French
W W Norton & Co Inc (Np)
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Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03
MIT 8.03の指定教科書の一つです。なかなかわかりやすく書いてあると思います。
振動・波動論は動画やアニメーションをみないとイマイチイメージがわかないと思うので、Youtubeに上がっている実験の動画を見たり、Geogebraなどを使ってアニメーションを自分で作ってみたりするとより理解が深まると思います。

Waves (Berkeley Physics Course, Vol. 3) (free textbook)
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03
PDF Index
構成はFrenchの本に近い気がします。そのため、8.03を受講するときにFrenchの本の代わりに使えると思います。
ただし古い本なのでSI Unitではなくcgs Unitで書かれています。

Wave by David Morin (free textbook)
THE PHYSICS OF WAVES by Howard Georgi (free textbook)
Light and Matter (free textbook)
Physics of Light and Optics (free textbook)
IIT Kharagpur: Oscillation and Wave (free textbook)

Acoustics and Vibration Animations
 by Dan Russell
振動・波動に関するアニメーション・実験動画が豊富で、理解の助けになります。
独学で学ぶ人は絶対見たほうが良いです。

MIT 2.71: Optics

Optics (Pie)
Optics (Pie)
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Eugene Hecht Alfred Zajac
Pearson
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Thermodynamics / Statistical Mechanics

ニュートン力学・電磁気学までは、どの教材も似たような内容を似たような教え方で教えていますが、熱力学・統計力学はそれぞれの教材の個性が出てきます。おかげで教材選びにちょっと苦労します。
というのも熱力学・統計力学に関してはいくつかの考え方があるらしく、
(1) 熱力学と統計力学をそれぞれ別々に考える
(2) 統計力学から熱力学と同じ結果が導けるからマクロである熱力学よりもミクロである統計力学のほうが偉い。熱力学⊂統計力学
(3) (2)と同様な感じで古典統計⊂量子統計
etc...があるらしいです。
そんなわけで何がベストなのかというのが執筆者によって変わってくるので構成も人それぞれです。熱力学を学んでいなくても読める統計力学の本があったり、そうでなかったり。
Thermodynamicsと書いてある本は本当に熱力学のことだけで統計力学のことはあまり触れない本が多いですけど、Statistical PhysicsとかThermal Physicsなんていうタイトルだと微妙ですね。前半熱力学、後半統計力学という構成の本もあれば、初めから統計力学でそこから熱力学の結果を導くという構成の本があったり。

Khan Academy: Thermodynamics

MIT 5.60: Thermodynamics & Kinetics
化学科の講義ですが悪くないと思います。
こと熱力学に関していえば物理学科よりも化学科のほうがしっかりやるのではないですかね。物理学科で理想溶液なんてやらなさそうですし。(やってたらごめんなさい)

Stanford University: Statistical Mechanics
The Theoretical Minimumのうちの一つです。

Caltech: Physics 12c Statistical MechanicsCourse website
学部レベルの統計力学の授業

Coursera: École normale supérieure: Statistical Mechanics: Algorithms and Computations
statmechalgcomp
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 8.04, 18.01, 18.02,  18.03, Thermodynamics(Fermi), Statistical Mechanics(Jackson)
大学4年〜修士レベルの統計力学の授業
受講に際し統計力学の知識は必要ないと言っていた(気がする)が、統計力学知らずにこの授業を受けても何を言っているのか理解できないと思います。

MIT 8.333: Statistical Mechanics I: Statistical Mechanics of Particles
MIT 8.334: Statistical Mechanics II: Statistical Physics of Fields
院生向けの講義

THERMODYNAMICS AND CHEMISTRY SECOND EDITION (free textbook)
熱力学に関する無料の教科書。とても無料とは思えないクオリティの高さ。

Thermodynamics (Dover Books on Physics)
Enrico Fermi Physics
Dover Publications

Prerequisites: MIT 8.01, 18.01, 18.02
Enrico Fermiのコロンビア大学での講義をもとにした熱力学の教科書。安い、軽い、わかりやすいの三拍子揃った素晴らしい本です。難易度としては最初の1冊でも大丈夫だと思いますが、使っている単位系に古めかしさが否めないので全く勉強したことがない人には向かないかも。用語もちょっと古めかしいので他の本につなげようと思った時苦労するかもしれません。
一度熱力学を勉強したことがある人にとっては、良い知識の整理になると思います。

Equilibrium Statistical Mechanics (Dover Books on Physics)
E. Atlee Jackson Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 120,647
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03, Thermodynamics(Fermi)
入門的な統計力学の本です。統計力学の肝となる部分が簡潔に手際よく説明されています。本の薄さといい、値段の手頃さといいFermiのThermodynamicsと同じようなテイストです。

Appendixを入れても240ページに満たない薄い本ですが、高尚な知識を必要としないので、熱力学を勉強した後に統計力学の本を読みたいという場合、この本を選択することは悪くないと思います。解析力学の知識もあれば便利ですけど無くても読めます。
全体的に図も多く、数式が表していることが理解しやすくなっています。
第1章は確率論で高校レベルの基礎的なことから始まります。私はゆとり世代なのでconditional probabilityやvarianceなどを勉強してませんけど、その辺の説明もあります。今の脱ゆとりな新課程の子たちはこの辺のことも習っているんでしたっけね?
下で紹介しているReif同様40ページ近く確率に割かれていますが、Jacksonの本はReifよりも基礎的なことしか書かれていません。まぁ、Reifは突っ込み過ぎな気もしますけど。
第1章では平均を表すバーをつけ忘れている箇所が多いので適宜脳内補完してください。
第2章はEnergyについてですが、古典力学や電磁気学、振動波動論、量子論などで見たことがあるお馴染みのエネルギーが並んでいます。
日本のAmazonのレビューには1,2章は見る価値がないとまで書かれてますけど、たまにはこういう基本に立ち戻るのも悪くないと思います。

続く第3章からメインの統計力学が始まります。第3章ではcanonical ensemble, grand canonical ensembleのpartition functionの導出と熱力学量とのつながりを議論し、第4章からは具体的な統計力学の応用について書かれています。
入門的な本なので深い議論などはないですが、統計力学の概観をつかむのに最適な1冊だと思います。

Fundamentals of Statistical and Thermal Physics
F. Reif
Waveland Pr Inc
売り上げランキング: 76,491
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 8.04, 18.01, 18.02, 18.03, Thermodynamics(Fermi), Analytical Mechanics(Lanczos)
私にとっては統計力学の単位を救ってくれた救世主的教科書です。ただ値段がべらぼうに高いのでとても買おうとは思えないのですが。4000円位だったらまだ買おうと思えるんですけどね。さすがに1万円オーバーとなるとなかなか手が出せません。
私はこの本を読むまでReifのことは知りませんでしたが、結構有名な人らしいですね。Berkeley Physics CourseのStatistical PhysicsもReifの著作です。
約40年前に出版された本ですが、今なお現役で使えると思います。
この本を読む前まではensembleやpartition functionって何なんだよ!といったレベルでしたが、読んだらこれらの疑問もすっきり解決しました。
一般的な人がどういった順序で勉強していって統計力学を学ぶのか知りませんが、この本では第2章でphase spaceが出てくるので、読む前に解析力学でphase spaceについて勉強しておく必要があります。
本格的な量子力学は後半に行くまで必要ないので、序盤は量子力学と同時並行で勉強しても問題ないと思います。
第1章は確率論だけを40ページも解説しているので、確率について苦手意識がある人でも読みやすいと思います。(にわかには信じがたいですが、教職とっている人の情報によると新課程(2012年以降高校入学)の子たちは期待値を習わないらしいので、そういった人は統計力学勉強する前に確率をちゃんとした本で勉強してください)
数式よりも圧倒的に言葉で説明している方が多いので、無駄なことを削ったスマートな本を好む人には向きません。


Concepts in Thermal Physics
Concepts in Thermal Physics
posted with amazlet at 15.07.11
Stephen J. Blundell Katherine M. Blundell
Oxford Univ Pr (Txt)
売り上げランキング: 148,643

Entropy, Order Parameters, and Complexity  (free textbook)
Statistical Physics: Michael Cross, Caltech: Physics 127 (Lecture notes)
David Tong: Lectures on Statistical Physics (Lecture notes)


Quantum Mechanics

Stanford University: Quantum Mechanics
The Theoretical Minimumのうちの一つです。
Quantum Mechanics: The Theoretical Minimum
Leonard Susskind Art Friedman
Basic Books
売り上げランキング: 23,440

以下3つ(MIT, Oxford, IIT)は、どれも同じレベルくらいの講義だと思います。

  • MIT
8.04 Quantum Physics I (2013)8.04 Quantum Physics I (2016) (edX ver, Part1Part2Part3)
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF
2013年版と2016年版は担当する先生が違う。2016年版の方は下記の8.05と同じ先生。

8.05 Quantum Physics II (edX ver, Part1, Part2, Part3)
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 8.03, 8.04, 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF


  • University of OXFORD: Quantum Mechanics ( James Binney )
Video1(podcasts), Video2(youtube) (Video1, 2どちらも動画自体は同じ。youtubeに上がっている方の動画はアスペクト比がおかしい)
free textbook
James Binney's Lecture Courses
The Physics of Quantum Mechanics
The Physics of Quantum Mechanics
posted with amazlet at 14.09.22
James Binney David Skinner
Oxford Univ Pr (Txt)
売り上げランキング: 301,477
無料でダウンロードできるLecture notesと、出版された本の内容は多少の違いはありますが概ね一緒です。
量子力学を初めて学ぶ学生(Oxford 2nd year)向けの講義ながら、ブラケット記法を使って教えています。
私は振動・波動論に苦手意識があるけど、線形代数は好きという人間なので波動形式よりもブラケットのほうが好きですが、伝統的な順序通り波動形式--->ブラケットといった順序で学びたい人はMITの講義で勉強すれば良いと思います。
テキストは重要なところもさらさらーっと簡潔に書かれているので、該当箇所の講義ビデオもセットで見ることをオススメします。

  • IIT
Quantum PhysicsSyllabus
Quantum Mechanics ISyllabus
Quantum Mechanics and Applications
Relativistic Quantum Mechanics
Quantum Field Theory


Advanced quantum theory by Tobias Osborne
学部4年レベルの授業。第二量子化、相対論的量子力学。

Quantum Mechanics for Engineers by Leon van Dommelen
Quantum Mechanics by Richard Fitzpatrick


Quantum Mechanics in Simple Matrix Form (Dover Books on Physics)
Thomas F. Jordan Physics
Dover Publications
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Primer of Quantum Mechanics (Dover Books on Physics)
Marvin Chester Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 151,942

Introduction to Quantum Mechanics
Introduction to Quantum Mechanics
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David J. Griffiths
Benjamin Cummings
売り上げランキング: 90,774

Principles of Quantum Mechanics
Principles of Quantum Mechanics
posted with amazlet at 14.07.26
R. Shankar
Springer
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Errata
Solutions
アメリカ向けのバージョンは高いですがインド版のペーパーバックはお手頃価格です。
私が買った時は新品で2500円でした。
大学生ならば、所属大学がSpringerと契約していたらSpringerのWebページから無料でPDFがダウンロードできると思います。


Special Relativity

NPTEL: Special Theory of Relativity


Continuum Mechanics

UCIrvine: Intro to Fluid MechanicsSyllabus
Boston University: Fluid Mechanics (iTunes), syllabus
Fluid Mechanics Simmy Sigma

Introduction to Tensor Calculus and Continuum Mechanics (free textbook)
School of Engineering, Brown University: Continuum Mechanics (Lecture Notes, Chromeでみると数式がずれるのでFirefoxで見たほうが良い)

edX: MITx 3.032: Mechanical Behavior of Materials, Part 1: Linear Elastic Behavior
edX: MITx 3.032: Mechanical Behavior of Materials, Part 2: Stress Transformations, Beams, Columns, and Cellular Solids
edX: MITx 3.032: Mechanical Behavior of Materials, Part 3: Time Dependent Behavior and Failure



Solid State Physics / Condensed Matter Physics

MIT 3.60: Symmetry, Structure, and Tensor Properties of Materials (edX)

NPTEL: Condensed Matter Physics

University of Cambridge: TLP
Crystallography
Lattice Planes and Miller Indices
Brillouin Zones
Crystallographic Texture
X-ray Diffraction Techniques

Solid State Physics 1e
Solid State Physics 1e
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Neil W. Ashcroft N.David Mermin
Thomson Learning
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ISBN: 0030493463のInternational Editionを買ったら見たこともないような赤い表紙でA5サイズ位の本が届きました。一応中身はハードカバーのものと同じ模様。


Quantum Computation, Information

MIT: 6.050J / 2.110J Information and Entropy

edX: UC Berkeley: Quantum Mechanics and Quantum Computation
edX: CaltechX DelftX: Quantum Cryptography, (OCW ver.)
edX: MITx: Quantum Information Science II
NPTEL: Quantum Information and Computing (Video)

Quantum Computation and Quantum Information: 10th Anniversary Edition
Michael A. Nielsen Isaac L. Chuang
Cambridge University Press
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From Classical to Quantum Shannon Theory by Mark M. Wilde
無料で利用できる量子情報の本としては一番内容がしっかりしていると思います。製本もされている本なのですが、著者自身が無料で公開してくれています。
シャノンの情報理論の量子版といった位置づけなので量子コンピュータの話はありません。

量子情報レクチャーシリーズ: 東京大学情報理工学系研究科 夏期集中講義 2012「量子情報」教員:山本喜久

Syllabusとか
MIT: 18.435J Quantum Computation
MIT: 2.111J / 8.411 / 6.898 / 18.435J / ESD.79 Quantum Computation
Carnegie Mellon University: Quantum Computation and Quantum Information Theory Course
Caltech: Quantum Computation


Circuits

edX: MITx 6.002 Circuits and Electronics 1: Basic Circuit Analysis
edX: MITx 6.002 Circuits and Electronics 2: Amplification, Speed, and Delay
edX: MITx 6.002 Circuits and Electronics 3: Applications
 (OCW)
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03

Foundations of Analog and Digital Electronic Circuits (The Morgan Kaufmann Series in Computer Architecture and Design)
Anant Agarwal Jeffrey Lang
Morgan Kaufmann
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COMPANION MATERIALS
Prerequisites: MIT 8.01, 8.02, 18.01, 18.02, 18.03
MIT 6.002の教科書です。
かなり基礎的なことから始まるので、回路については電磁気学を勉強した時にちょっとやっただけという人にも読みやすいと思います。

edX: MITx 6.004x: Computation Structures - Part 1: Digital Circuits



  • Mathematics

物理数学全般

物理数学を全般的に扱っているものは広く浅くといった教材を多いので、この手の本を中心に勉強することはおすすめしません。
まずは他の本や講義で特定の分野について勉強し、その後に復習や今までとは異なる視点を得る目的のために使うのが良いと思います。
ただ、物理を学ぶための数学をどういった順序で学んでいけば効率的なのかわからないといった時には、この手の本の目次は良い指標になるでしょう。

Mathematical Tools for Physics (Dover Books on Physics)
James Nearing Physics
Dover Publications
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電子書籍なら著者自身が無料で公開してくれています。Mathematical Tools for Physics

Mathematics of Classical and Quantum Physics (Dover Books on Physics)
Frederick W. Byron Jr. Robert W. Fuller Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 35,712

Mathematics for Physicists (Dover Books on Physics)
Philippe Dennery André Krzywicki Physics
Dover Publications
売り上げランキング: 31,359



Single Variable Calculus

MIT OCW Scholar 18.01 Single Variable Calculus
MITの講義ですが難しくありません。一番初めに至っては、日本の高校でいえば数学2で出てくる微分です。MITに限らずアメリカの大学のFreshman向けの講義は総じて簡単です。MITでは上記のClassical Mechanics(8.01)と同時期に開講されているらしいです。
学問から長らく遠ざかっていてこれよりもさらに基礎的なことをやりたい場合はcourseraでPre-calculusの講義を取るか、Khan Academyで勉強すると良いでしょう。

Coursera: The Ohio State University: Calculus One
PrerequisitesBOOK OF PROOF
教科書(258ページ)は無料配布。
現在はself-pacedのコースとして開講されているので、自分のペースで勉強できます。
この先生の説明はかなりわかりやすいので数学に苦手意識がある人、または、大学1年時に受けた数学の講義がよくわからなかった人はこの講義を受講することをおすすめします。
MIT 18.01は理工系の学科で必要となる基礎的な計算方法、すなわち、道具としての数学を学ぶといった感じですが、こちらの講義は純粋に数学という学問を学ぶといった感じです。とはいってもガッチガチの純粋数学ではなく、高校数学と大学数学の橋渡し的な感じです。
Bonus Videosとしてですが、悪名高きεδ論法も軽く触っています。結構わかりやすく説明されていると思いますが、それでもわからないという場合は理解するのをとりあえず諦めても良いと思います。特に工学、生物、化学、実験物理系の人はεδ論法知らなくても困らないので勉強するモチベーションも上がらないでしょうし。これから先使うことがなくても理解したいんだ!という人はまずBOOK OF PROOFを読んでください。おそらくεδ論法に躓く人の多くは
(1) 数学で使われる用語の意味を理解していない
(2) 数学で使われる記号に慣れていない
(3) 数学独特の論理展開に慣れていない
といったことが原因で躓いているのだと思うのですが、BOOK OF PROOFを読めばこれらの問題も解決することでしょう。

Coursera: The Ohio State University: Calculus Two: Sequences and Series
PrerequisitesBOOK OF PROOF
上記Calculus Oneは実関数についての講義なのでεδ論法が出てきましたが、この講義の内容は数列と級数なのでεN論法が出てきます。しかしこちらの場合は、Bonus Videosとしてでなく、普通の講義中に出てきます。εN論法もεδ論法同様、初見ではとっつきにくいですけど、この講義では具体例を出してくれているので理解しやすいと思います。

Calculus I, II, and III (free textbook)
I, IIがsingle var


Multivariable Calculus

MIT OCW Scholar 18.02 Multivariable Calculus
Prerequisites: MIT 18.01
日本で言うところのベクトル解析に近いのかな?電磁気と同時期くらいに受講するといいと思います。(むしろこっちを先に勉強しておいたほうが電磁気を理解するのが早いかも)
インストラクターのDenis Auroux(おそらくフランス人)の英語はかなり癖があるので最初は大変かも。
英語の癖を除けばとても素晴らしい講義だと思います。

Calculus in 3D: Geometry, Vectors and Multivariate Calculus
Vector Calculus, by Michael Corral (Schoolcraft College)
Calculus I, II, and III (IIIがmulti var)
ベクトル解析の無料の教科書

MOOC
Coursera: The Ohio State University: Massively Multivariable Open Online Calculus Course
Prerequisites: MIT 18.01, 18.02, 18.06, BOOK OF PROOF
Matrix Calculusというらしい。他のOSUの講義(calculus one, two)と違って、親切ご丁寧な講義ビデオは一つもありません。限りなく独学に近いです。そしてMITのMultivariable Calculusと違って、最初から最後まで線形代数の知識が必要となります。タイトルにCalculusとあったのでMultivariable Calculusのカテゴリーにしましたが、Linear Algebraに分類したほうが良かったかもしれません。
Recommended Backgroundを見る限り大した知識いらなそうに見えるのに相当重いです。他の受講者と協力しないと、とてもじゃないが内容を理解できません。ただその分修了後の達成感はあります。
内容からして数学科の数学なので、興味がなければ受講しなくても問題ありません。


Differential Equations

MIT OCW Scholar 18.03 Differential Equations
Prerequisites: MIT 18.01, 18.02
画質が凄まじく悪いことを除き、なかなか良い講義です。
Unit 1, 2の内容は物理においてあらゆる場面で使うので早急に終わらせましょう。Unit 3, 4の内容は振動・波動論あたりで活躍しますかね。全体的に物理のモデルと結びつけてくれているので、勉強するモチベーションを保ちやすい講義だと思います。
この講義ではConvolutionも扱っていますけど、シラバスを見る限り日本の物理学科だとconvolutionを教えているところって少ないのですかね?やっといて損はないと思うのですけど。
たまにMATHLETSが抜けていることがありますが、その場合、こちらから探してください。
教科書(PDF)は無料配布。

Fundamentals of Differential Equations (University of Arizona - Math 254)


Ordinary Differential Equations (Dover Books on Mathematics)
Morris Tenenbaum Harry Pollard Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 12,845
Prerequisites: MIT 18.01
独学で常微分方程式を学ぼうとする人におすすめしたい1冊。
約50年前のInternational EditionのPreface for the Studentには
We have avoided such expressions as "it is evident that," "it is clear that," since, to a student, the statement that is supposed to be self evident rarely is.
と書いてあります。(何故かDover版にはこの一文だけが削除されているのですが。)
実際、並の教科書だったら省くであろう簡単な式変形もしっかり書かれています。800ページもある分厚い本ですが、それは途中式が一切省かれていないためです。
他に類を見ないほどに丁寧なので、学部1年生でも普通に読めると思います。
演習問題には答えがついていますが、答えが書いてある場所が巻末ではなく演習問題のすぐ下にあるので答えを素早く確認できて便利です。

Partial differential equations by Dr Chris Tisdell

Partial Differential Equations for Scientists and Engineers (Dover Books on Mathematics)
Stanley J. Farlow Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 3,148


Linear Algebra

言うまでもなく、日本の大学と海外の大学では教え方が違うわけですが、その中でも最も教え方が違うのがこの線形代数だと思います。内容どころか教える時期も違いますけど。(日本の大学だと入学早々教わるのに対し、海外だと2年生くらいからです。)
数学専攻ならともかく、物理学専攻の人が1年次に習っても線形代数が活躍するような場面があまりないせいで勉強のモチベーションが上がらないのか、結構いい加減な理解の仕方をしている人が多いイメージがあります。
物理学科の友人はspanCoordinate vector, Projection matrixなどは聞いたこともないと言っていたのですが、これらの概念を知らずになぜブラケット使った量子力学の勉強ができるのか謎です。
「行列の要素は基底の選び方に依存する」ということを聞いてもピンとこない人は線形代数を勉強し直すことをお勧めします。行列式を求めたり、固有値・固有ベクトルを求めることなんて線形代数のほんの一部分です。

MIT OCW Scholar 18.06 Linear Algebra
Prerequisites: MIT 18.01, 18.02
他のOCW Scholarの講義と違ってわかりやすくありません。少なからず私にとっては。
教科書を用意しなければならないし、その教科書もわかりやすいとは思えません。

Princeton University: MAT202: Linear Algebra, Syllabus
Youtubeのコメントに、上のMITの講義よりわかりやすいといった旨のコメントが載っていました。私は実際に使ったわけではないので詳しいことは言えませんが、コメントを見る限り、評判は上々のようです。

WildLinAlg: A geometric course in Linear Algebra by N J Wildberger
実際の大学の講義ではないけれど、大学の先生が上げている講義ビデオです。
courseraでOSUのM2O2C2を受講しているときに他の受講者が紹介していたので、いくつか見ましたが悪くないと思います。ただ、講義内容が独特なのでこの講義を中心に進めていくのではなく、他の講義・教材の補助として使うのが良いと思います。

Linear Algebra by Jim Hefferon (free textbook)
A First Course in Linear Algebra (free textbook)

Linear Algebra: A Modern Introduction
David Poole
Thomson Brooks/Cole
売り上げランキング: 237,821
Prerequisites: MIT 18.01, 18.02, 18.03(Unit 1), BOOK OF PROOF
MIT 18.06レベルの教科書
Gilbert StrangのIntroduction to Linear Algebraは私との相性が悪かったので、代わりに使い始めた本。Strangの本より丁寧に書かれていると思います。
Linear Algebraの本は、コンピュータの計算速度やらアルゴリズムの良し悪しなどが書かれている本も多いですが、この本はそういったCS関連だけでなく、Economics, Chemistry, Physics, Social Science etc..といった色々な分野での適用例が載っています。
章末問題の証明問題では答えが省かれていることが多いため、ネットで答えを探す必要があります。面倒臭がって証明を適当にやり過ごすと、後半で全く理解できなくなります。
検算のためにJuliaOctaveMaximaはPCにインストールしておいたほうが良いでしょう。

Matrices and Linear Transformations: Second Edition (Dover Books on Mathematics)
Charles G. Cullen Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 103,908
Prerequisites: MIT 18.01, 18.02, 18.03(Unit 1), BOOK OF PROOF

Linear Algebra (Undergraduate Texts in Mathematics)
Serge Lang
Springer
売り上げランキング: 39,717
David Pooleと違って、純粋数学よりです。Linear Algebraの知識が全く無い人が読む本では無いです。
2冊目として丁度いい本だと思います。
Springerと契約している大学の学生ならSpringerのWebページから無料でPDFがダウンロードできると思います。

Vector / Tensor Analysis

Cartesian tensor (Wikipedia)
Tensors in Materials Science (University of Cambridge TLP)

Digital University: Tensors-Analysis-Videos
MathTheBeautiful: Tensor Calculus and the Calculus of Moving Surfaces

A Student's Guide to Vectors and Tensors
Daniel Fleisch
Cambridge University Press
売り上げランキング: 36,810
Website
What's a Tensor? (YouTube)


Complex Analysis

Coursera: Wesleyan University: Analysis of a Complex Kind
NPTEL: Complex Analysis (video)
A First Course in Complex Analysis (free textbook)

Complex Variables (Dover Books on Mathematics)
Francis J. Flanigan Mathematics
Dover Publications
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Prerequisites: MIT 18.01, 18.02, 18.03, BOOK OF PROOF
この本を教科書として使用している大学のシラバス: その1その2
私は複素関数論については一つ目の大学に在学していたときに慶應義塾大学の授業を利用をして勉強しましたが、その時にこの本が読めていたらと悔やむばかりです。

数多くある複素関数論の本の中でも、この本はかなり異色な存在です。
一般的な複素関数論の本は最初に複素数の四則演算やって、オイラーの公式、コーシーリーマンの関係式、留数定理といった順序で進んでいきますがこの本の構成はそれとは全く異なります。
Chapter 2 (101ページ)まではひたすら実関数、特にharmonic functionについてです。 complex variableというタイトルの本なのにChapter 3に入るまで虚数iが全く出てきません。
複素関数について勉強したいのに、実関数から始まるなんて一見すると遠回りというか回りくどい感じがするかもしれませんが、このChapter 2までの実関数の知識が後々でかなり効いてきます。というかChapter 2までの知識がしっかりしていないと後半で迷子になります。

普通の大学のカリキュラム通りに勉強してきた場合、ここまでharmonic functionについて勉強することなんてない(と思う)のでChapter 2までだけでも十分に読む価値があると思います。
harmonic functionについては電磁気学でも出てくるので私も多少勉強しましたが、電磁気学を勉強していた頃はイマイチ理解できず、何のためにGreen Identityなどをやるのかわかりませんでしたが、この本を読んでようやっとその意味を理解することができました。

ガッチガチの純粋数学の本ではありませんが、Real Analysisの知識も多少あったほうが良いです。証明やεN論法なんて大嫌いという人には向きません。



Fourier Analysis

Stanford University: EE261 The Fourier Transforms and Its Applications (Lecture video)
The Fourier Transform and its Applications - (EE261Lecture Notes)
PDF Index

Fourier Series and Orthogonal Functions (Dover Books on Mathematics)
Harry F. Davis Mathematics
Dover Publications
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Prerequisites: MIT 18.01, 18.02, 18.03, 18.06, BOOK OF PROOF


Probability

MIT OCW Scholar: 6.041SC Probabilistic Systems Analysis and Applied Probability (edX ver)

UCLA Math 3C: Probability for Math Science, Syllabus

Introduction to Probability by Charles M. Grinstead and J. Laurie Snell (free textbook)
Basic Probability Theory, by Robert B. Ash (free textbook)


Statistics

MIT 18.650: Statistics for Applications

Coursera: Duke University: Data Analysis and Statistical Inference

Udacity: Intro to Descriptive Statistics
Udacity: Intro to Inferential Statistics

OpenIntro Statistics (free textbook)


Introduction to Proofs


Book of Proof
Book of Proof
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Richard H. Hammack
Richard Hammack
Prerequisites: None
著者のページより無料でPDFがダウンロードできます。
PDF Index
高校数学とは違い、大学の数学では証明することが重要になりますが、その証明の仕方について学べる本です。
かなりお気に入りの本です。理学部の学生には学科問わず全ての人におすすめします。
私はこの本のおかげで、それまで何やっているのかよくわからず苦痛だった大学の数学がとても好きになりました。おかげで数学をMinor取れるくらいまで勉強してみたいと思うようになりました。こんなにいい本が無料で使えるなんて本当に素晴らしいことです。

Calculusは計算方法を学ぶことがメインなので証明方法を知らなくても対して困りませんが、Linear Algebraでは定理の証明が多く出るので、Linear Algebraを学び始める前までには読んでおいたほうが良いです。学んでいる途中であっても、なぜこの証明で証明できたと言えるのかがわからないと思ったらこの本を読んでください。証明の仕方がわかると大学数学の学習がだいぶ楽になります。
また大学数学での証明と、高校数学での証明は求めているものが違うので、大学で証明の仕方を習ったことがない人は、これを読んで証明の仕方を勉強しなおしたほうが良いです。
大学入学前に読めば、大学数学へのカルチャーショックを多少は和らげられると思います。

MOOC
coursera: Stanford: Introduction to Mathematical Thinking



※Topology以降の数学の分野は趣味の領域です。物理学科の中でも理論系に進む学生は勉強するかもしれませんが、普通は勉強しなくても学部レベルなら困りません。

Topology

Algebraic Topology by N J Wildberger

Introduction to Topology: Third Edition (Dover Books on Mathematics)
Bert Mendelson Mathematics
Dover Publications
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Prerequisites: MIT 18.01, BOOK OF PROOF

Real Analysis

IIT: A Basic Course in Real Analysis
Real Analysis: Lectures by Professor Francis SuSyllabus
Technical University of Denmark: 01325 Mathematics 4 Real Analysis F13Course Material

Elementary Real Analysis (free textbook)
PDF Index

Introduction to Analysis by Irena Swanson
Basic Concepts of MathematicsMathematical Analysis I, Mathematical Analysis II by Elias Zakon

MIT 18.100B: Analysis IMIT 18.100C: Real Analysis 演習問題用

Introduction to Analysis (Dover Books on Mathematics)
Maxwell Rosenlicht Mathematics
Dover Publications
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PRINCIPLES OF MATHEMATICAL ANALYSIS 3E (International Series in Pure and Applied Mathematics)
Walter Rudin
McGraw-Hill Professional
売り上げランキング: 35,520
Rudinium

Introductory Real Analysis (Dover Books on Mathematics)
A. N. Kolmogorov S. V. Fomin Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 5,105

Abstract Algebra

Harvard University: Abstract Algebra

A Book of Abstract Algebra: Second Edition (Dover Books on Mathematics)
Charles C Pinter Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 25,901

Differential Geometry

Differential Geometry by N J Wildberger

Differential Geometry (Dover Books on Mathematics)
Erwin Kreyszig Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 27,854


Functional Analysis


Elements of the Theory of Functions and Functional Analysis (Dover Books on Mathematics)
A. N. Kolmogorov S. V. Fomin Mathematics
Dover Publications
売り上げランキング: 31,201

Manifold


An Introduction to Manifolds (Universitext)
Loring W. Tu
Springer
売り上げランキング: 36,592
Springerと契約している大学の学生ならSpringerのWebページから無料でPDFがダウンロードできると思います。

  • Computer Science


Programming

Numerical Methods


物理を独学で勉強していて、単位なんて関係ない人でもCSの講義をひとつは取っておいたほうが良いと思います。個人的にはCSの知識があると、数学が理解しやすくなる気がします。
本来は数学あってのCSですが、CSは数学が使われている良い具体例ですから、CSを勉強しておくと数学勉強している時に度々感じる「これ何の役に立つんだよ」が少なくなると思います。
また、ちょこっとプログラミングのやり方を覚えるだけで簡単なシミュレーションくらいなら作れる様になるので物理現象の理解が進むと思います。
簡単なものでもできると楽しいです


Numerical Methods for Scientists and Engineers (Dover Books on Mathematics)
Richard Hamming Mathematics
Dover Publications
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  • Chemistry

General Chemistry
saylor.org ME004/CHEM101: General Chemistry I
Coursera: Duke University: Introduction to Chemistry
edX: MITx 3.091x: Introduction to Solid State Chemistry
OpenStax College: CHEMISTRY (free textbook)
教養としてこれくらいの化学の知識は持っておいた方がいいでしょう。
物性物理をやっている人の中には、化学の知識がなさすぎて苦労している人もいるようなので、物理学科の学生だろうと化学は勉強しておいて損はないです。

General Chemistry (Dover Books on Chemistry)
Linus Pauling
Dover Publications
売り上げランキング: 8,562

Organic Chemistry
Organic Chemistry 8e [AISE]
Organic Chemistry 8e [AISE]
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McMurry
センゲージ・ラーニング
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Prerequisites: 高校化学
化学科の学生時代に有機化学の教科書として使っていました。その頃は7版の訳書でしたけど。
副専攻で化学を取っていたら、物理学科の学生でもこれくらい勉強するかもしれませんが、普通は勉強しません。
私の勝手な想像ですが、有機化学者は物理が全然出来ないので、物理出身の人が有機化学を研究したらあっという間にノーベル賞級の成果が出そうな気がします。(物理出身のクリックが生物学で業績を上げたみたいに)

Physical Chemistry
Coursera: University of Minnesota :Statistical Molecular Thermodynamics
Prerequisites: MIT 8.01, 18.01, 18.02, Thermodynamics(Fermi), Statistical Mechanics(Jackson)
わかりやすい。始めから統計力学を扱うので初学者には向きません。
デモンストレーションがあるので理論と現実の現象へのつながりがよくわかります。
ミクロとマクロがつながった瞬間の感動は忘れられません。

Coursera: University of Manchester: Introduction to Physical Chemistry

  • Biology

  • 英語での講義について

まずはじめに、勘違いしている人がそれなりにいるようなので一応言っておきますが、世界大学ランキングで東大・京大より上位の大学だからといって別に講義が難しい訳ではありません。むしろ並の日本の大学のほうが難しいと思います。「上位の大学⇒講義は難しい」と思っている人は、まずその認識を改めてください。

このページへ訪れる方の中には、英語の勉強を兼ねて洋書を読むことを考えている方もいると思うのですが、手っ取り早く英語に慣れたいなら英語で講義受ける方が楽です。細かいニュアンスの違いとかは本を読んでるだけではいまいち理解できないと思います。
英語で講義を受けているとどういった場面でどういった言葉を使うのが自然なのかというのも感覚でわかってきます。
また専門用語になると発音が辞書に書いてないことが多々あるので英語で講義を受けたほうが発音も一緒に覚えられて得です。

とはいえ、初めのうちはどの講義を受けても多分ついていけません。英語字幕つけたとしてもネイティブのスピードにはついていけないでしょう。ならばどうするかというと、結局のところ慣れるしかないでしょう。
私も今でこそMOOCやOCW使って海外の大学の講義を普通に受けていますが、初めのうちは再生・一時停止・英語字幕熟読・意味調べる・再生の繰り返しで、動画というよりも静止画状態でした。それでもこれを1日4〜8時間くらいやっていたら、2週間くらいで聞き取れるようにはなりました。まぁ聞き取れたからといってその意味がわかるかは別問題ですけど。それと意味のわからない外国語を長時間聞いているのは結構苦痛です。でもその苦痛に耐えることができたら1ヶ月もすれば字幕なしでも大方理解できるようになってきます。
正直万人に勧められる方法ではありませんが、夏休み・春休み中の大学生にだったら出来るのではないですかね。長期休暇中なら1ヶ月この方法に費やしたところで、まだ1ヶ月休みありますし。

まず初めに受けるとしたらMITやOSUのSingle variable calculusあたりから始めるのが良いと思います。どちらも英語字幕をつけられ、喋るスピードもそこまで早くなく、講義も基礎的で簡単なので初心者向きだと思います。なにより数学それ自体がひとつの言語ですから、英語が分からなくても黒板に書かれた数式見れば英語でなんと言っていたのか大体想像つきます。
また小学校の算数から高校数学に至るまでの数式の読み方を英語で完璧に言える人は少ないと思うのですがどうでしょう?本を読むだけでは数式の読み方はなかなか覚えられませんが、講義だと先生が黒板に書きながら、声に出して読んでいるためか自然と読み方を覚えられます。
そして読み方を覚えると、もれなく洋書が読みやすくなります。逆に知らないと、読むのに苦労すると思います。特に洋書初心者の人にやたら勧められている気がするThe Feynman Lectures on Physicsは、数式を言葉で表現(ex. X対Yの比, 距離の2乗に逆比例して etc... )している箇所が多いので、数式の読み方を知らない人が読むと苦労します。そのため私はFeynmanは内容・読みやすさ共に初心者向きでは無いと思っています。

これらの数式を英語で言えない場合、数学の講義を受講することをお勧めします。

物理の講義は上記のように数式の読み方に加えて物理の用語も覚えなければいけないので、数学の講義より多少難度が上がる気がします。化学の講義は私でもついていける自信ないです。化合物名をIUPAC命名法に則ってくれるならいいですが、慣用名持ってこられたらもう無理です。種類多すぎてとてもじゃないけど覚えきれません。

  • 洋書初心者におすすめ

BOOK OF PROOF
上記の本は英語があまり得意でない人にも比較的読みやすい本だと思います。
Theoretical Minimumはyoutubeに講義動画が、Daniel FleischのA Student's Guide...にはWebsiteにPodcastsがあるので、Listeningの練習にもなると思います。
"Surely You're Joking, Mr. Feynman!": Adventures of a Curious Characterも読みやすい本だとは思いますが、あくまで物理学者についての本であって、物理の本ではないので読んでも他の洋書が読めるようにはならないでしょう。読んでいて楽しい本であることは間違いありませんが。

  • 高校物理レベルの洋書

このページヘの検索キーワードを調べてみると、"高校 物理 英語"や"高校生 物理 洋書"があるようなので、一応ひとつだけ紹介しておきます。

OpenStax College: COLLEGE PHYSICS
GET THIS BOOK --> PDF --> High/Lower Resolution --> Or continue without donating ...
でPDFが無料でダウンロード出来ます。
algebra-basedの物理の本なので、日本の高校物理のように微積分をつかうことはありません。全部で1300ページ弱あるので結構詳しく書いてあるほうだと思います。
とはいえ、私自身が高校物理未履修でどんなことやるのかよく知らないので、本当に高校レベルかの保証はしませんが。
余談ですが、私が16, 17歳の時には「物理なんて一生勉強したくない」と思っていました。

その他の高校レベルはこの辺でしょうかね。
OpenStax College:
Mathematics
PREALGEBRA
PRECALCULUS
COLLEGE ALGEBRA
ALGEBRA AND TRIGONOMETRY

Biology
CONCEPTS OF BIOLOGY
BIOLOGY

ここまで高校生が検索しているものだと想定して書いたのですが、もしかして、大学レベルの洋書はきついから、まずは簡単な高校レベルから始めて用語を覚えていこうと思っている大学生だったりするのでしょうか?そうであるならば、すぐ上で紹介している洋書、またはもっと全般的に用語を覚えたいのならば冒頭で紹介しているSerwayのPhysics for Scientists and Engineers with Modern Physics, HallidayのFundamentals of Physics、それかYoungのUniversity Physics with Modern Physicsあたりを読むことを勧めます。
ちなみにこれら3冊の本はやけに版を重ねていますが、内容はほとんど変わっていません。

  • 化学科の学部生が最低限理解すべき物理と数学

冒頭の、役に立つかもしれない対象(私のような人)に「2.大学に入学して高校物理を履修しなかったことを酷く後悔した化学科の学生」と書いたにも関わらず、内容がどんどん物理学科よりの内容になってきたので、化学科の学部生に最低限、もう他の分野は理解できなくても、これだけは本当に理解して欲しいと思うものを厳選しました。
おそらく化学科の学生は滅多に私のページにたどり着かないと思いますけど。

これらの内容は、化学屋だろうとちゃんと理解してください。
たとえTAの院生が「角運動量保存の法則とかやめて。物理は私に聞かないで」とか、微分方程式解いている先生が「Mathematicaで確認しないと答えあっているか不安」と言っていたとしても、これくらいはちゃんと勉強しましょう。

その他

MITのCourse Numberについて
MITのそれぞれの講義に書かれた番号のうち、整数部は各学科を表しています。
物理で関係ありそうなところをいくつか
2 Mechanical Engineering
3 Materials Science and Engineering
5 Chemistry
6 Electrical Engineering and Computer Science
8 Physics
18 Mathematics
また小数第一位が0のコースはだいたい基礎的なコースです。

海外の講義動画等
IITs & IISc
NPTEL
IITに落ちたらMITに行くでお馴染みのIITの講義です。
最近では数学、物理の講義でも講義ビデオつきのものがかなり増えてきました。
現在ではOCWの先駆者であるMITよりも多いのではないかと思います。
一応英語で講義されていますが、Indian Englishなのですごい巻き舌調です。

Yale University
Open Yale Courses

UC Berkeley
webcast.berkeley

saylor.org
数学、化学、生物、CSの基礎的なことならあらかた無料で勉強できます。
これらの分野をお金をかけずに独学したい人は利用すると良いでしょう。

無料のTextbook
American Institute of Mathematics: Approved Textbooks
Online Mathematics Textbooks
Robert B. Ash, Professor Emeritus, Mathematics

高額な教科書も電子書籍だと無料でダウンロードできる!?
学生どころか先生ですら知らない人がいますが、SpringerやWileyの本は大学のネットワーク経由だと無料でダウンロードできることがあります。
私の在籍する大学の契約ですとSpringerの物理の本、約18000冊のうちの半分近くは全文PDFでダウンロードできます。
教科書代を節約したい場合、こういったものは有効に活用しましょう。
ただし、ダウンロードし過ぎると学内全体で利用停止にされる可能性があるので注意しましょう。

無料でダウンロードできる本の分野と冊数

ref.
電子ブック|東北大学附属図書館
東京大学で利用できる電子ブック
京都大学図書館 - 電子ジャーナル・電子ブックリスト



本を探すときに便利なものISBN (International Standard Book Number)
本を探すとき、書名と著者名で検索しても目当ての本になかなか辿りつけないということは無いでしょうか?そんな時に便利なのがISBNです。
出版されている本(昔のものを除く)にはそれぞれにISBNという世界標準の番号を割り振られています。この番号は重複がないので、ISBNで検索すれば目当ての本が1発で見つかります。
ISBNにはISBN-13とISBN-10の2種類が本に書いてありますが、どっちの番号で検索をかけても大丈夫です。
欲しい本があるときは、書名、著者名をメモするよりもISBNをメモしたほうが良いです。本屋で注文するときもISBN教えたほうが間違いがないです。

論文
APS JOURNALS
open accessなものも多少あるので、読んでみては。
Physical Review Special Topics - Physics Education Researchはopen accessなので塾講師や家庭教師をしている人には参考になることもあるのではないでしょうか。

arXiv.org
Physical Reviewなどに上がっている論文をarXivにあげている人もいるので、アカデミアにいない人が論文を読みたい場合はarXivを使うといいと思います。

Physics Forums
Physics Stack Exchange
Mathematics Stack Exchange
物理・数学に関する掲示板です。
教科書等を読んでいてわからないことに出くわした時に検索したら、疑問が解決するかもしれません。

Internet Archive
古い本が結構上がっています。
ただライセンス上本当に問題ないのかいささか疑問なものもあります。

Google 翻訳
私の場合、訳のためというより、発音チェックのために使っています。
Weblioで大抵の専門用語は調べることはできますが、そのなかでも特にマニアックな単語の場合、音声なし、発音記号すら無しという場合があるので、そういった時にGoogle先生に読んでもらっています。

Amazon Student
新規登録だと半年間無料で使えます。ついでに無料体験するだけでポイントがただでもらえるので、もらうだけもらってすぐに退会するのもありだと思います。
本を購入すると10%ポイント還元があるので実質1割引きです。大学生協でも和書は1割引きで買えるので和書しか読まない人には対してメリットがない気がします。
ただ洋書を読む人の場合、生協だと洋書には普通割引がない(1割引されたとしても多分Amazonより高い)ですが、Amazon Studentの場合洋書も10%ポイント還元対象です。

Weblioポップアップ英和辞典
chromeの拡張機能。選択するだけで意味をポップアップ出来るので便利。
また専門用語はマニアック過ぎて普通の辞書だと役に立たないことが多いですが、weblioだとJST科学技術用語日英対訳辞書などの結果も出るので便利。
日本語に訳してもよくわからない時は英語版のWikipediaを見ましょう。

Keepa - Price Tracker
chromeの拡張機能。洋書を買おうと思うとおそらくAmazonを使うことが多いと思いますが、Amazonは値段変動が激しい(洋書の場合1万円上下することも珍しくありません)ので、これを使って安いときを見極めましょう。設定した値段よりもAmazonの値段が低くなったらメールで通知してくれます。

その本、図書館にあります。
"amazonで今、見ている本が近所の図書館にあるかどうかが分かります。"
Chromeの拡張機能。大学の図書館の蔵書も検索できるのでとても便利です。

GMT/UTC Clock
Chromeの拡張機能。MOOCのHomeworkの締め切りは大抵UTCで書かれているので、あると便利です。

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